島根県安来市西松井町にある出雲路幸神社は、猿田彦命(さるたひこのみこと)天鈿女命(あめのうずめのみこと)をお祀りする神社です。
猿田彦命は、天孫降臨の際にニニギ命を高天原から葦原中国までを道案内したとされる神様で、道祖神(道行く人を迷わずに目的地に行かせる)として、信仰されています。
天鈿女命は、スサノオ命が天照大御神のところに居るとき、乱暴狼藉をはたらき、スサノオ命を恐れた天照大御神は天の岩戸へ隠れてしまいます。
天照大御神を岩戸から出すために、岩戸の前で踊りを踊って、周囲を盛り上げたのが、この天鈿女命です。(天鈿女命=踊りの神様=芸能の神様として信仰されています)
猿田彦命は、ニニギ命を葦原中国へ無事に送り届けたあと、天鈿女命と夫婦となります。
猿田彦命と天鈿女命の子孫は、猿女(さるめ)と呼ばれ、宮中に使えるものとなります。
(余談ですが、この猿女の子孫に、古事記編纂に関わった稗田阿礼がいます。)
↑崩れていますが、立砂のあとが見えます。
本殿裏には、磐座(?)らしきものもありました。
こちらの出雲路幸神社は、武蔵坊弁慶に関わる御宮だそうです(^^)
↑弁慶の母弁吉は、紀州熊野の庄屋の娘で、紀州からこの出雲路幸神社へ良縁祈願に来たそうです。
その後、結婚して生まれたのが弁慶だったとのこと。
私は、弁慶は京都の方の出身だと思っていました。
ですが、島根県を回っていると、案外とこのような弁慶に関わる伝承があり、島根県出雲市にある鍔淵寺(がくえんじ)にも、弁慶が幼少時に修行をしていて、鍔淵寺に鐘が無かったので、大山寺まで取りに行ったなど伝わっています。
弁慶はその後、京都五条大橋で、牛若丸(源義経)に負けて家来となりますが、その義経も子供のころは、鞍馬寺で修行中に天狗と出会って、武術の稽古をつけてもらっています。
猿田彦命は、その容姿から天狗の祖とも云われています。
弁慶と義経。
この二人の出会いの因果に関わる、猿田彦命。
考えるとなんだか面白いですね(^^)
0コメント