島根県仁多郡奥出雲町八代にある仰支斯里神社は、天狭霧(あめのさぎり)命と須佐之男命をお祀りする神社です。
↑ 神社前の通りから
後程マップを確認して頂くと分かりますが、八代の町自体がメインの道路と繋がっているのが、ほぼ端と端しか繋がっていません。
しかも、木次線の鉄道もあるので、町へ入る道が分かり難いです。
町道も、車が一台分の狭い町道に、小学校の通学路にもなっていますので、通行には十分に注意してください。
↑ 社碑 仰支斯里と書いてかみきりと読むそうです。
↑ 仰支斯里=かみきりと読む社名考があります。
↑ 一の鳥居
↑ 2枚 狛犬さん ちょっと首がクイッっと上向いているのがポイントですね(^^)
↑ 2枚 拝殿
仰支斯里=髪切だったと社名考には書かれています。
また、スサノオ命の遺髪が御神体とあるのが凄いですね(@@!)
さて、何故に髪の毛や爪を切ることが罰になるのか!
大昔には、神通力と言って神様には天候を左右したり、病を治すと言った力があるとされていました。
その力の源は、爪や髪、髭にあるとされていました。
人間の体の中で、見た目で分かる「放っておいて勝手に伸びる不思議なもの」と言うイメージがあったと思われます。
スサノオは、天照大御神の居る高天原へ行く直前まで、父イザナギが呆れるほど泣き続け、髭が胸に届くほどだった。と、古事記に記述してあります。
解釈の仕方ではありますが、私はこれを、スサノオ命が霊力を高めることに集中していたように捉えています。
その霊力が高まった状態で、高天原へと入ったスサノオは、「最初は国を奪いに来たのか?」と、男装で戦の用意をした天照大御神に問われます。
この事も、スサノオがもの凄い霊力(パワー)を内に秘めた状態を表しているように私は感じます。
その後、スサノオは高天原で田んぼを荒らしたり、乱暴狼藉を働いて捕まります。
天岩戸から天照大御神が出てきたあと、スサノオは髪・髭・爪を切ったり、剃ったり、抜かれたりして、天之鳥船に乗せられて高天原を追放されてしまいます。
つまり、蓄えていた霊力(パワー)ゼロの状態なので、スサノオは神通力が無くったまま追放されたのです。
神通力の無い神様=人とも言えるのかも知れません。
これが、髪・爪・髭が無くなると罰となる理由です。
そして、その「髪」が御神体w
まさにスサノオの力が眠る神社と言ったところでしょうか!
↑ 4枚 境内社
↑ 御本殿
もう一柱の御祭神天狭霧命ですが、こちら神様は大山祇神と野槌神の御子、山野の神となっています。
出雲=雲が沸き立つ地の意味があると言われるくらいで、他にもスサノオとイナタ姫が最初の社を築いた地は、八雲と言います。
このように、出雲の地は昔から雲・雨の多い場所だったんだと思います。
天狭霧命は、そんな山野の霧の神。
山で遭難などしないように信仰されたのではないかと思います。
↑ 神饌田 御田植祭りでもありそうですね(^^)
↑ 土俵ですね(^^)
昔ある外国の方から聞いたのですが、
「髪には人の想いがくっつき易いんだよ。だから伸ばし放しは良くないんだ!」と、聞いたことがあります。
国や思想など離れたところであっても、同じようなことを言うもんだなぁと仰支斯里神社で思いました(^^)
理美容に携わる方に特に来ていただきたい神社だなぁと思いました(^^)
↑ 神饌田に咲いていた水仙
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