唐獅子と狛犬

先日のガイドで、六所神社を参拝した際に、ご神職から唐獅子と狛犬についてお話を聞かせて頂くことが出来ました(^^)


六所神社については↓↓↓↓↓から


ご神職は、以前島根県文化財課に居られたそうで、唐獅子と狛犬についてお詳しいとのことでした。

六所神社の唐獅子(↑)さんでお話の内容を説明します(^^)


◎狛犬(犬)ではなく、唐獅子(獅子・(猫))である。

狛犬、狛犬と言われるが、ここの地方では、昔から唐獅子と言います。

近所の老人に聞いてみても、狛犬では通じません。唐獅子と言わないと。

牡丹もついているでしょ。

<だから、唐獅子牡丹なんですね?>

そうそう。(笑)

唐獅子は、お尻をキュッと持ち上げている。これは、獲物を狙う猫(科)の獅子の動作を模したのもです。

猫は、獲物を狙うときこんな姿勢でしょ。

唐獅子も、悪いものが入ってきたときに一瞬で飛び掛かれるように、お尻を持ち上げているのです。

この、お尻を上げた唐獅子のタイプは出雲型とも言われています。

大元は、ライオンがスフィンクスになり、やがて唐獅子として入ってきた。

だから、「たてがみ」があるでしょ。

まぁ、当時はだれも本物を知らないから、こんな感じになっているけれど。(笑)


◎唐獅子の作成年代の見分け方。

先ずは、しっぽの上面です。

しっぽの上面がこんもり丸くなっているのが古い。

最近のものは、しっぽの上面がストンと平になっている。

そして、太もも。

筋肉が隆々としているのは古い。

最近のものは、筋肉が少なく、足も細くなっている。

これらの条件がそろっているものは、大体が江戸時代から前になるんです。

最近のものは、肝心なところじゃなく、顔に力入れてるから。

顔ばかり凝った作りになってきている。


◎材質について

材質は来待石が良く使われている。

来待石は加工がしやすいから。

安来にも同じ材質の石があって、荒島石と言ったかな。

荒島石は、家の敷石などに多く使われ、来待石は唐獅子や、灯篭などに使われている。

これらの石は、雪にとても弱い。

雪が積もると、ボロボロと崩れ風化してしまう。

<質の良い石とかないのですか?>

灯篭の傘から下の石の白っぽくなったところがあるでしょ。

そこは、長い年月を経て、もう風化しない。

良い石かどうかかは、そうなってみないとわからないと、職人も行っていた。

こうなってしまえば、もう風化もしないから、千年でも持つんだ。


◎出雲型の範囲について

昔の岡山などの通り道で、日野川沿いに出雲型のものが良くある。

職人さんが移動していったりとか、物々交換などで、石を何かと交換したりしたんじゃないかと思われるね。


境内のお掃除の最中にも関わらず、唐獅子について沢山お話が聞けました(^^)

本当にありがたかったです。 

ありがとうございました。m(__)m


今、境内の横にある国府跡も再調査されているようでした(^^)

現地調査が終了すると、現地説明会があるのかな?(^^)

今から現地説明会も楽しみな六所神社でした(^^)



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自分の足で巡った神社を神話や伝承を交えてお伝えします。 山陰の神社を中心に、奈良・京都などの神社も巡っています。 御朱印なども一部ですが写真をアップしています。 神社巡りの御供になれば幸いです。

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